ブルース・スプリングスティーンの市場
現在大漁に書店などで山積みされているサンデル教授の新書「What Money Can’t Buy」に、ブルース・スプリングスティーンの市場という大変面白い記述があったので引用させて頂く。
「ロックコンサートには、商品市場よりもパーティーに似た要素が依然として存在している。」
スプリングスティーンのコンサートチケットは市場財というだけではない。
それは、ある意味で贈り物なのだ。スプリングスティーンが市場のつける高値を請求すれば、贈り物をするというファンとの関係を損ねる事になるだろう。これを単なる広報活動とみなす人もいるかもしれない。短期的な収益を捨てる一方、信用を維持して長期的な設けを最大化しようとする戦略だというのだ。